☆ 2004年 11月
更なる波乱、その正体は僕自身にとって、本当に身を削られる思いがするほど厳しいものだった。 その波乱を語る前に、それ以前のプロセスについて説明をします。
シェルタイプを完成させるには、僕一人の力だけではどうしても無理で、カウリングタイプで培った技術をもとにブリヂストンの更なる協力が必要不可欠だった。
しかし、その協力をしてもらうためには、ポリカーボネイト製の固定部位(フジの小さくなった尾びれを押さえる重要な部位)によって、フジの尾びれに擦れ傷が発生しないという証明がどうしても必要だった。
獣医である植田君、ブリヂストンの加藤さん、斉藤さんと相談の上、シェルタイプのポリカーボネイト部分に組み合わせるゴムと中芯をブリヂストンとして正式に作る前に、まず僕が別の素材で仮のものを作り、擦れが出来ないか証明するためのテストをすることが決まった。
そして、ようやく完成したシェルタイプ0号。(ゼロという名はブリヂストン製のゴムと中芯を組み合わせたときに1号と名づけたかったため)
このテストは僕の願った通りの結果で、ほぼ成功と言っていいものだった。ただ、クッション材の粘着テープの部分に問題が残った。そこで、更なるクッション材の改良として、今まで使っていた発泡ウレタンのモランに加え、ウェットスーツなどに使われているネオプレーンゴムを組み合わせることで、より完璧を目指すことになった。しかし、このことが後にとんでもない結果につながろうとはまったく気がつかないまま、その加工に没頭し続けたのである。 |